高性能住宅/よねすぎの家/賢い家2022/11/29
設計士が解説する【施工事例】A寺の庫裏ANNEX|#2 玄関、リビング編
こんにちは、よねすぎの家です。
今回は【施工事例】全4回の2回目「玄関、リビング編」ということで、具体的な施工事例のポイントについてご紹介します。
1回目はこちら→ https://www.yonesugi-home.com/staffblog/1880
今回も、新築計画でコラボした【中尾克治建築設計室】様の解説でご紹介します。
それではさっそく見ていきましょう!
玄関扉を開いて「こんにちは」と入った玄関ホールです。
玄関脇のシューズクロークの木製引違い戸に姿見鏡を設置し、床の上(上履き)でも土間(下履き)でも全身を映せるようにしてお出かけ前のお洒落チェックをできるようにしています。
一坪の小さな玄関ホールですが、家族の履物は常にクローク側で脱ぎ履きできるので、玄関はいつお客様が来られてもすっきりした状態に保てます。玄関が散らかっていると嫌ですもんね。
木部は色の濃い落ち着いた色調で統一されています。
黒を基調にしたいというリクエストから、室内の随所に黒い素材が登場します。
テクスチャ―ガラスの入った引戸をあけると家族室(リビング・ダイニング)です。
では、お邪魔いたします!
玄関から中に入ると家族室(リビング・ダイニングキッチン)。
家族や客人が集まる“集いの間”です。吹抜けの階段ホールまで一体的な空間になっています。
外から帰ってくると、まずこの空間を通ることになるので、家族はここで必ず顔を合わせコミュニケーションが取れるようになっています。
天井高さは一般的な2.5mで構造体の柱や梁が化粧材として露出しています。また、キッチンの天井には間接照明をつけました。
建設場所の高さ制限から、高さを抑えた構造架構になっているため、全体的に高い天井は取れません。しかし、吹抜部分の天井高さは5mにして、キッチン部分は2.3m程度にするなど、空間に高低差をつけました。
ひとつの空間に高い場所や低い場所、広がりのある所や絞り込んだ部分があるほうが、メリハリが効いて奥行き感と重奏感が出てきます。
6寸大黒柱はリビングとキッチン、階段ホールの分ける目印のような存在で領域を示しながら拠り所となる中心でもあります。
室内の壁・天井仕上げは基本的にクロス貼ですが、方向性の無い梨地のタイプですべての部屋を統一しています。
写真では分りづらいですが、壁より天井のほうが少し濃い色合いにしています。照明器具は基本的に上から下を照らすものがほとんどで、天井面を少し暗くする意識があると空間が落ち着きます。
住まいの空間は部屋全体が均一に明るい必要はなく、使い勝手に応じて灯りを選べる工夫があり、暗い部分と明るい部分を織り込みながら演出することが大切です。
(つづく)
次回も続編をお届けします!お楽しみに!
高性能住宅/よねすぎの家/賢い家2022/11/25
設計士が解説する【施工事例】A寺の庫裏ANNEX|#1 お客様とのエピソード
こんにちは、よねすぎの家です。
今回から【施工事例】「A寺の庫裏ANNEX」を全4回でご紹介します。
今回の新築計画は、【中尾克治建築設計室】様とのコラボ作品ということで、設計のポイントを解説していただきました!
第1回目は、お客様とのエピソードや玄関のこだわりポイントなどをご紹介します。
それでは、さっそく見ていきましょう。
■お客様とのエピソード
この家は歴史ある寺院の庫裏(ご住職の住まい)の別棟になります。もともと建っていた庫裏の一部分を解体し、建て直す計画でした。
広い境内の北隅の隙間のような限られた狭小スペースで果たしてどれくらいの住空間が作れるかどうかは、簡単には答えがでないことでした。
合わせて既存建物のほとんどが文化財登録されたものであり、文化財に対する対応や、建築法規上のクリアしなければならない事が山積みで、ひとつひとつ絡まった糸をほぐすように解決し、クライアントの要望にお応えしました。
当初は一棟で増改築する計画でしたが、数々の法的な問題点をクリアするため、最終計画は別棟(ANNEX)となります。
既存部分の改修計画と相まって小さな中庭空間と裏庭が整備されることになり、室内空間では新旧の建物は繋がっていませんが、この外部の空間が程よい緩衝帯となり、寺院のなかでセミパブリックな本堂・書院と住職家族のプライベート空間である、この庫裏ANNEXをひとつに繋いでいます。
担当した大工棟梁の発案でスライド可動式の簡易渡り廊下も作られ、軒下でリビングから旧庫裏の廊下へ下足に履き替えずに渡っていけるようにもなりました。
結果としては便利さだけではなく、ちょっとした不便があるにしても内外が有機的かつ緩やかに繋がっている融通無碍な住まいができたと思います。
写真だけを見ると「これがお寺の庫裏?」と思われる方も多いのではないでしょうか。
こうした空間ができるには、自分たちのライススタイルと嗜好をしっかり持った住まい手が既成概念にとらわれず勇気を持って挑戦したからです。(ご住職やそのご家族にとっても日々の生活の場は一般的な住宅スタイルと何ら変わることは無い)
そして設計者や施工者と意見を交わしながら焦ることなく、慌てることなく、諦めることなく、辛抱強く家づくりに向きあったからこそです。(計画から完成引き渡しまで足掛け4年かかっています)
また、設計者や施工者の立場を理解し、希望や条件はしっかり伝えつつ、任せるところは信頼し任せてしまうところがあったからだと思います。
建築主と設計者と施工者の関係は誰が上でも偉いわけでもなく、それぞれが責任ある立場で自分の持ち分を全うしながら、相手の立場を理解し、協力しながら事業を進める事で良い建築が生まれます。
三者のネットワークがしっかり機能した結果、良い住宅が完成しました。
(つづく)
次回はいよいよ【施工事例のポイント】についてお届けします!お楽しみに!
高性能住宅/よねすぎの家/賢い家2022/11/24
【スタッフ紹介】住宅事業部・主任|奥垣 千夏士
こんにちは、よねすぎの家です。
よねすぎのスタッフ紹介、第4回目は住宅事業部・主任の奥垣さんにインタビュー。
今回もお仕事の内容やエピソードなどをお伺いしました!
名前:奥垣 千夏士 (おくがき ちかし)
担当:住宅事業部・主任
資格:二級建築施工管理技士
——お仕事内容を教えてください
現場管理です。
——休日の過ごし方は?
家庭菜園や庭の芝生の手入れ、メダカの世話などをしています。
——趣味やマイブームを教えてください!
メダカを育てることです。
——米杉建設の好きなところは?
お客様との距離が近いところですね。
——家づくりの仕事をすることになったきっかけは?
父親も建築関係の仕事をしていたからです。
——印象に残っているお客様とのエピソードはありますか?
時代なのか、お客様の家に外来生物(アライグマとハクビシン)が家に住み着いてしまい、対処しました。
——これから家づくりをする方に1つアドバイスをするなら?
言い方は悪いかもしれませんが、家づくりに時間とお金を掛けていただければ、できることは多くなります。
——家づくりに対する想いを聞かせてください!
木造建築が好きで、社寺建築を見るのも好きです。
勉強も兼ねて娘とよく社寺を廻るのですが、その影響で娘の趣味の1つが朱印集めになりご朱印帳も4冊目になりました。
木造建築の良さをお客様に伝え、日ごろの学びと25年以上の木造住宅の建築経験を生かした家づくりをしていきたいと思っています。
——お客様に一言お願いします!
家は買うより建てることだと思います!
——ありがとうございました!
次回のスタッフ紹介もお楽しみに!
高性能住宅/よねすぎの家/賢い家2022/11/17
よねすぎの家のOB様訪問について
こんにちは、よねすぎの家です。
前回のブログで「暖かい家が作れる会社」を見極める基準について解説しましたが、実は本当に暖かい家かどうかを知っているのは、家を建てられたOB様です。
よねすぎでもOB様宅訪問をしていますが、イベントのように告知したりはしません。今回はその理由や、実際に住まわれているOB様の声などをご紹介します。
■OB様宅訪問をイベントにしない理由
よねすぎの家は、新しいお客様もOB様も、両方とも大切にしたいと考えています。
みなさんも想像していただくとわかると思うのですが、日々生活している場所に、知らないお客様がくるとなると準備が大変ですよね。1日何組も来場されるようなイベントにしてしまうとOB様に負担がかかってしまうため、全て個別で行っています。
そのため、新しいお客様の中でもよねすぎの家のことを知り、建てたいと思っていただいた上で、最後に安心していただくためにOB様宅訪問を実施しています。
OB様の中には「自分もOB宅訪問に行って実感したので、協力したい」と話してくださるO方も多く、性能の良さを感じていただいています。
■OB様の声
FPの家に住み始めて10年以上のOB様の声をご紹介します。
「一階のLDKから二階にかけて大きな吹抜けがあるんですが、冬はLDKの暖房だけで家の中ほとんどが、暖かいんです。玄関からLDK間仕切も設けていないんですが、全く寒くないんで、ビックリでした。」(大和郡山市 N様)
「オープンな間取りで床の段差も部屋の温度差もない本当のバリアフリーだったので、寝たきりに近い状態だった母親が自力でトイレに行くようになったんです。短い期間でしたが親孝行出来たように思います。」(大和郡山市 S様)
まずは、よねすぎの家を見てみたいという方には、完成見学会もおすすめです。開催時期などについては、よねすぎの家までお気軽にお問い合わせください。
次回は【スタッフ紹介】をお届けします。
お楽しみに!
高性能住宅/よねすぎの家/賢い家2022/11/15
家づくりのプロが解説!「暖かい家が作れる会社」を見極める基準とは?
こんにちは、よねすぎの家です。
秋も深くなってどんどん気温が下がり、もうすぐ本格的な冬がきますね。
冬は暖房をしていても家の中はなかなか暖かくならないイメージがありますが、この背景には日本の家の断熱基準が低いことがあります。
ハウスメーカーや工務店などは、断熱基準をクリアしている会社が多いですが、本当に暖かい家が建てられるのかを見極める必要があります。
そこで今回は、よねすぎの家の経験豊富なスタッフが考える、暖かい家を作れる会社を見極める基準を解説します。
・ZEHについて説明できるか?
ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)には、住宅会社によって「幅」があります。担当者に、具体的にどのようなZEHを建てているのか説明してもらいましょう。
国が定める数値基準を守るだけでは、本当に暖かい家が建つとは限りません。
例えば、北海道仕様UA値をクリアしているなど、基準よりもいい数値で家を建てているかを確認するのがおすすめです。
・気密数値を知っているか?
気密測定や数値についての質問をすることで、その会社がどのくらい気密性を重視しているかを見極めることができます。
暖かい家にするためには、家の中から暖かい空気が逃げにくいことも大切です。
よねすぎの家は全棟で気密測定をしているのですが、こうした測定も判断基準となるのではないでしょうか。
・自社工法についての知識があるか?
自社の工法について説明できることはもちろん、他社の工法についても知識があり、違いなどを説明できる担当者がいることも判断基準になりそうです。
・OB様宅訪問があるか?
新規のお客様にOB様宅をご紹介できる住宅会社は、施工に自信があると考えられます。
OB様宅訪問は、お客様のご厚意でお家を見せていただくものなので、家の引き渡し後もお客様と住宅会社が良好な関係を築けているといえます。
他にも、OB様の声がカタログやホームページに掲載されていることも判断基準になりそうです。
ぜひ住宅会社選びの参考にしてみてくださいね。
もちろん、よねすぎの家へのご来場もお待ちしております。
次回は【よねすぎの家のOB様宅訪問】についてご紹介します。
お楽しみに!